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明けましておめでとう
 賀正


新しい一年の始まりです。

昨年は「会席亭かくじゅう」と

「大人の和食十文字」を

ご贔屓有難うございました。

逆さ富士

富士山の文化遺産に続き

丸盆八寸

和食も無形文化遺産に登録されました。

和食をご提供している店舗として

これからも身を引き締めて

和の食文化への姿勢を

謙虚に前向きに精進しなければと

思いを新たにいたしております。

1月3日(金)から通常営業致しますので、

本年も変わらぬご愛顧の程

お願い申し上げます。

せっかくの正月、冬休みに

お風邪など召しませんように

ご自愛ください。

author:清衛門, category:心のたより, 21:01
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富士山が世界文化遺産に
 富士山が世界文化遺産に登録です。

逆さ富士

世界で一番美しいと言われている『富士山』が

世界文化遺産に登録されましたね。

しかも、『三保の松原』も含めてという快挙です。

ついに!という気持ちです。

ここ千葉県でも、内房の木更津や富津からは

晴れた日には素晴らしい富士山が見られます。

夕方には、夕日をバックに見事なシルエットで

堪能することができます。

独立峰富士

皆さんもよくご存知のように、

富士山は独立峰としては世界に類を見ない貴重な山です。

写真は、宇宙ステーションから撮影した富士山と周辺です。

この写真で見ても、見事に単独でそびえているのがわかりますね。

環境を守るという義務と責任

これから夏の行楽シーズンにかけて、

多くの観光客や登山者が富士山やその周辺に

出かけることでしょう。

商人としては、繁盛して良かった…という気持ちの反面、

ゴミや心無い人たちの環境破壊が心配です。

心から美しいと感じられる風景や、

心から楽しんで登山をして欲しいと願います。


登録記念デザートを出しました


当店では、遅ればせながら、世界遺産登録記念として、

デザートを2種類サービス特価でご提供しています。

三保の松原抹茶白玉バニラ

“三保の松原 抹茶白玉バニラ” と

FUJIアイス223円

“FUJIアイス” の2種類です。

どちらも、223円(ふじさん)にちなんで

この価格でご提供させていただきます。

期間は7月15日(月)まで。

ぜひ一度お試しください。


author:清衛門, category:心のたより, 17:26
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母の日に美味しいものを
 母の日です。

母親といえば、最近はパートで働く

お母さん方がとても多くなりましたね。

女性が母親になると、

365日休みがありません。

これは、とても大変なことです。

ある調査によれば、主婦の労働を

賃金に換算すると、約25〜32万円だとか…。

つまり休みがまったくありませんから、

年収で1億円もの価値があるようです。

カーネーション

カーネーション1鉢では、安すぎですね。

でも、贈る気持ちがとても大切です。

金額よりも心です。

だから、きょうだけでも、ゆっくりと

美味しい食事でおもてなしを計画しては

どうでしょうか?

何と言っても、女性は、

跡かたずけのない食事が

とっても嬉しいとのこと。

そして、親しい仲間や、

家族と一緒なら、なおさらウレシイ!



家族の絆を確かめて、ゆったりとした時間を

お過ごしください。

昨日の土曜と同じように、

本日も満席状態で

入れ替わりのお客様がワンサカです。
author:清衛門, category:心のたより, 13:59
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立春が来ますね!
ひなまつり

もうすぐ立春です。

寒さもあと少しの辛抱ですね。

2月の後半から3月上旬にかけて、

『雛祭り』 があります。

可愛いお嬢さんのお祝いです。

個室でゆったりと過ごしませんか?



さて、2月は、学生さんにとっては大きな節目です。

入試や会社の面接など、人生の分岐点と言っても

よいでしょう。


頑張っている人に “がんばれ!” と言うのは

とても厳しいかも知れませんが、

やっぱりその言葉しか考えつきません。


でも、焦ることはありません。

歳をとって、60歳も半ばになれば、

あのときの焦りは何だったのか?…と

思えてくるから不思議です。


これからの人生には、いろいろあります。

偉そうには言えませんが、

過ぎてしまえば、意外と大したことではなかった

ということが、多いものです。

“なんとかなる” 程度の考え方でも良いと思います。


でも、目の前の壁を避けるクセはやめたほうが

よいですよ。

一度逃げるクセが付くと、これからの生き方に

簡単に逃げるクセが出てきますから…。


面倒なことから逃げる。

イヤなことから逃げる。

苦しいことから逃げる。


こんなクセを若いときにつけてしまうと、

歳をとってから、大きなツケがまわってきます。

必ずその答えは、歳をとってから来ます。


若い時には、でも、それが見えないのです。

『大切なものは何か…』。

それが若いうちに気付くか、気づかないかで

残りの人生を大きく左右してゆくような気がします。


卒業式

もうすぐ、卒業の季節です。

将来の目標をしっかり持つ。


この季節には、とても大切な

そして重要なポイントだと思います。


元気で笑顔をもって、活き活きとスタートして

ください。
 
author:清衛門, category:心のたより, 12:34
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和食の良さを見直す
 東金の国道から、和食店が1店舗閉店しました。

目立つ場所に建っていたので、よけいに寂しい感じです。

詳しい事情はわかりませんが、同業店舗が無くなるのは

悲しいことです。

景気の底が見えとの政府発表がありましたが、

現実は、われわれの生活はそんなにラクでは

ないと思います。


和食は、日本の誇る健康食です。

今では、国内よりも世界の方が「和食」に対して

関心が深いようですね。


健康を気遣うミドルエイジが増えた時代は

重い洋食よりもさっぱりとした和食の魅力が

見直されています。


当店では、地元産の食材と、全国の国産食材を

80%以上使用しています。

残りの20%は、どうしても調味料などで輸入品が

混じるため、避けられない部分があります。


牛肉・豚肉・鶏肉・卵・醤油・鰹節・野菜・魚など

徹底した調達を行う努力を惜しみません。


まだまだ、メニュー構成や味・風味、

そしてサービス内容は改善を続けていますが、

満足の行く結果は見られません。


一生勉強、一生努力ですね。
author:清衛門, category:心のたより, 07:54
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明けましておめでとうございます
 巳円と赤バックと門松

新年明けまして おめでとうございます。

本年もよろしくご愛顧のほど、

お願い申し上げます。

新年は、3日より営業させて頂きます。


東金の夜空に11時55分ほどから、

近くのお寺さんでは除夜の鐘が響きはじめました。


とても落ち着いた新年を迎えています。



思えば、昨年は反省の多い1年でございました。

料理の世界も、お客様をお迎えする商いも、

とても奥の深い商売でございます。


こんな話しを読んだことがあります。

新潟の米どころの農家の主人に、

「今年の出来はどうですか?」 と聞いたところ、

その人は、 

「さあな、よくわからんね」
 と言って、続いて

「まだ、50回ほどしか米を

作っていないからね」

と、言ったそうです。


質問した方は、その言葉を聞き、

頭を打たれたような衝撃を受けたそうです。


とても深い話しですね。


私も、10年や20年程度の経験で、偉そうに

すべてがわかったような気持ちになりますが、

50年も仕事をしても、まだわからないことだらけです。

人間、「奢り」や「傲慢」が一番危険なのですね。


人間、一生が勉強。


「謙虚に」、「初心に返って」、常に真っ白な生き方を

して行きたいものです。


今年があなた様にとって、実りの多く、

気づきの多い1年でありますように。

author:清衛門, category:心のたより, 06:26
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今年もご愛顧に感謝いたします。
 かくじゅう門松
大晦日です。

本年も、「かくじゅう」 と 「十文字」 を

ご愛顧頂きまして、

誠にありがとうございました。

皆様の1年はいかがでしたか?



政権が交代して、日本は内外ともに

大変な1年でした。


当店はと言えば、毎年のように

様々な出来事がありました。


でも、震災で被害を受けられた方や、

職を失った方、

ご家族で不幸にあわれた方々に

比べれば、なんと幸せな毎日で

あったかと思います。



今年もいろいろな方に感謝して

1年を締めくくりましょう。


かくじゅう正月用前菜

当店は、1階「十文字」 と

2階〜3階「かくじゅう」は、

31日〜1月2日まで、

お休みさせて頂きます。


原則無休ですので、

1年に3日間だけの

お休みになります。


ご理解のほどお願い申し上げます。


お休み中でも、ほとんど店の

正月用の準備を行いますので、

休みになりません(涙)。



上の写真は、正月用の料理の

一品です。

サーモンの焼き込みとキンカンの

甘露煮です。



3日〜6日までは、

グランドメニューだけの営業と

なります。

サービスランチは7日からに

なります。

まぐろづくし丼
カニほたて丼
三色丼
ウニいくら丼
豪華海老天丼

この丼は年末に

とても人気だった5品です。


・まぐろづくし丼

・カニほたて丼

・三色丼

・ウニいくら丼

・豪華海老天丼

です。


少々お値段は張りますが、

内容はとてもご満足頂いております。


新年3日からのご利用に、

ぜひお試しください。


それでは、すばらしい年を

迎えられますことを祈念して、

1年間ありがとうございました。



来年が、未来につながる年に

なりますよう。
author:清衛門, category:心のたより, 09:01
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赤ちゃんの笑顔
コアラ白
コアラの赤ちゃんスヤスヤzzzz…… 何の夢をみてるかな?



赤ちゃんの笑顔

いらっしゃいませ。
今日もご来店ありがとうございます。

生まれたときの赤ちゃんは、赤くてシワシワで、
顔をくしゃくしゃにして、
とても愛くるしいとは言えませんね。
(お母さんに叱られてしまいますが…)

でも、2〜3日たつと、少しふっくらして、動きもぎこちなく、
そのぎこち無さが、とても愛らしく思えるから不思議です。

半年もすると可愛くて可愛くて…となってしまいます。


1歳〜3歳くらいまでが一番可愛い盛りでしょうか。
ある文献には、子供は3歳までに、親孝行を
済ませているとあります。

笑顔の可愛らしさで、充分に親孝行を果たしている
そうです。


赤ちゃんの笑顔は、「天使の笑顔」と言われています。
なぜなんでしょう。

顔の口のまわりには、表情筋があります。
赤ちゃんには筋肉がありませんから、
初めはぐにゃぐにゃしています。

つまり、顔にも筋肉があまりついていないと
いうわけですね。

ですから、笑い顔がとても素直なのです。

それが、大人になるにつけて顔にも筋肉がついて、
固くなってゆきます。

大人が無表情に見えるのは、口のまわりの
筋肉が硬くなってしまうからというわけですね。

外国などのホテルで、エレベーターに外国の方と
乗りあわせた時など、ニコっと笑顔で会釈されると、
「あ〜っ、なんて素敵な笑顔なんだろう」と思います。

アジアの人々(日本も含めて)は、笑顔に乏しい人種だと
言われているそうです。

私も、自分ではにっこり笑っていると思うのですが、
写真などを見ると、どうも違うらしいことに気付きます。

自分が思っている笑顔よりも、もっと表情豊かにして
やっと、笑顔に見られるのでしょう。


最近の若い人は、写メやプリクラなどの写真を見ると
実に素晴らしい笑顔で映っています。

それを見ていると、どうやら表情筋の問題だけでは
なさそうに思えるのです。

つまり、「表現が豊かになる」、「動作が大きくなる」、
「タレント性がある」、など感性の豊かさに関係している
ような感じです。

私たちの仕事は、接客サービスです。
素晴らしい笑顔ができるように訓練や教育を
していますが、心を豊かにして、接客を楽しめれば
自然と笑顔になれるのでしょう。

できれば、コアラの赤ちゃんのように「ほほ笑み」が
素敵であれば最高です。
 
author:清衛門, category:心のたより, 11:50
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秋になりました!でも暑いです!!
 いらっしゃいませ。
かくじゅう十文字です。

本日もご訪問ありがとうございます。


季節は秋…。

でも……アツイ!!!

でも……9月。


夜空を照らす月が、とても明るくてびっくりします。

やっぱり秋ですね。

今年は秋の虫の声がとてもすくなく感じますが、

気のせいでしょうか?

外来種の青松虫も、あのうるさい鳴き声も

ぜんぜん聞こえません。


これって、暑さのせいでしょうか。

お部屋紹介

当店の紹介写真です。

いろいろなお部屋がございます。

ご来店されるお客様を、おもてなしするのが仕事ですが、

“おもてなし” ということが、とても難しいのです。

あるお客様は、気配りが足りないと感ずる方もいらっしゃいます。

あるお客様は、かまいすぎて、うるさいと感じる方もいらっしゃいます。

「これが絶対」 、というサービスはありません。

そのとき、そのときを敏感に感じて、時と・場合・と変化に合わせる、

これが接客サービスの極意と言るのでしょうか。


これから、秋のお集まりやご宴会のシーズンです。

そろそろ、松茸も入荷し始めます。 
(今年はトテモ高いのです!)

当店の名物 『せいろ蒸しシリーズ』 も、
新しいメニューを開発中です。

昼のサービスランチ、夜の美味しい料理、
ぜひお待ちしております。

author:清衛門, category:心のたより, 08:03
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山本美香さん成田に無言の帰国
 山本美香ポートレートモノクロ
(NHK NEWS WEBより掲載)

このブログで数回にわたり掲載してきた山本美香さんが、成田に帰国しました。
故郷の山梨で、通夜と葬儀が営まれるそうです。

山本さんが、山梨放送に出演していた時のインタビューと関連記事をNHK NEWS WEB
がアップしていましたので転載します。


NHK NEWS WEB

 

山本美香さんが伝え続けた思い

824 2050


1

内戦状態が続くシリアで取材をしていたジャーナリストの山本美香さん(45)が、銃撃を受けて亡くなりました。

長年、世界の紛争地の最前線で仲間のジャーナリストとともに取材をしてきた山本さん。

山本さんが伝えたかった思いは、残された最後の映像を通して多くの人々に強く訴えかけています。

現地で取材をしたカイロ支局の西河篤俊記者、そして山本さんの出身地である山梨県甲府放送局の弦本康孝記者と北清杏奈キャスターが解説します。

市街地の銃撃戦に巻き込まれて

山本美香さんが巻き込まれた銃撃戦は、一見平穏そうな市街地で突然始まりました。

山本さんは長年取材活動をともにしてきた佐藤和孝さんと一緒に、反政府勢力・自由シリア軍のメンバーに同行してシリアでも最も激しい戦闘が続くアレッポを取材していました。


2

山本さんは銃声が鳴り響く街の様子を撮影する一方、戦火の街で暮らす市民の姿も取材していました。

人々が行き交う道路の先、迷彩服を着て隊列を組みながら歩いてくる集団が現れ、街の雰囲気は急変します。


3

佐藤さんは当初、同行していた自由シリア軍の仲間だと思ったと証言しています。

しかし、反政府勢力が身につけないヘルメットをかぶっているのに気づき「政府軍の兵士だ」と思ったそうです。

政府軍とみられる兵士たちが突然銃撃をはじめ、佐藤さんの3メートルほど後ろにいた山本さんとは、逃げる途中で離ればなれになりました。

銃撃は1時間ほど続き、佐藤さんが山本さんと再会したのは、近くの病院でした。
山本さんは首や腕などに銃弾を受け、すでに亡くなっていました。


先週、私たちNHK取材班はトルコとシリアの国境地帯で取材にあたっていた際、山本さんと佐藤さんに会っていました。

山本さんが亡くなる3日前のことです。

山本さんは元気そうな様子で、シリアで取材した映像を中継車から日本に伝送していました。

2人は近くアレッポに行くつもりだと話していたので、山本さんが戦闘に巻き込まれたという一報を聞いたときは衝撃を受けました。


内戦状態のシリア・アレッポとは

山本さんが亡くなったアレッポは今、ジャーナリストにとって最も危険な取材現場だと言われています。

山本さんが銃撃された日もアレッポで取材していたトルコのテレビ局のカメラマンは、拳銃に1発の弾をこめて誰が当たるのかを賭ける「ロシアンルーレット」にたとえ、「どこに行ってもさまざまな勢力の狙撃手がいて誰がどこから撃ってくるかまるで分からなかった」と話しています。


4

アレッポでは政府軍が支配する地域と反政府勢力が支配する地域が複雑に入り組んでいます。

さらに政府軍は戦闘機やヘリコプターからも爆撃しています。

佐藤さんは「これまで数多くの戦場で取材してきたが、今回のように街の真ん中を戦闘機が飛んで空爆するのを見たのは初めてでシリアという国が国民に対して行っている容赦のない暴力は驚きだった」と話していました。


5

ジャーナリストと戦場

戦場での取材は常に危険を伴います。

テロや攻撃に巻き込まれるジャーナリストはあとを絶ちません。

アサド政権は外国メディアの取材を厳しく制限しアレッポのような激しい戦闘が続く地域で取材許可を得るのは事実上不可能でした。

このため多くの外国メディアが反政府勢力が制圧したトルコとの国境検問所を通ってアレッポを目指しました。

政府軍がジャーナリストを攻撃の対象としているかどうかは定かではありませんが、敵である反政府勢力のそばにジャーナリストがいた場合でも、ためらいもなく攻撃すると考えられます。


6

山本さんは佐藤さんとともにアフガニスタンやイラクなどの戦場で取材を続けてきました。

危険を伴っても紛争地での取材を続けることについて佐藤さんは「戦闘の最前線がどうなっているか現場に行って確認するのはジャーナリスト精神の根本で、山本さんも覚悟していたと思う」と話していました。

長年行動をともにした山本さんを亡くした直後から佐藤さんは取材に応じています。

佐藤さんは「我々ジャーナリストはこういう現場で取材をする。逆に取材される立場になったから、やめてくれとは彼女なら絶対に言わない。彼女はシリアで何が起きているかを伝えるためにシリアに来たのだから私のことを応援してくれていると思う」と涙をこらえながら話していました。


7

“校庭に地雷が1つ埋まっているとしたら”

山本さんは7月4日、出身地である山梨県のNHK甲府放送局の番組に出演し、アフガニスタンの現状を語りました。

出演にあたって山本さんは「戦う兵士の姿や悲惨さだけでなく紛争地にも普通の人が住み、たくましく生きている様子を知ってもらいたい。バランスが大事、同情を誘うだけでは現実的ではない」と語っていました。


8

山本さんは子どもたちにもメッセージを伝えていました。

著書『戦争を取材する』では「校庭に地雷が1つ埋まっているとしたら」と子どもたちに問いかけています。

問いかけには”紛争地の子供たちの置かれている状況を身近に感じてほしい”という願いが強く込められています。

山本さんは本を書いたきっかけについて「小学校で講演をしたときに子どもたちが真剣に聞いている様子を見て、未来を作るのはあなたたちだと伝えたかった」と話していました。

家族の支え 世界へのきっかけは

山本さんのジャーナリスト活動を、家族も陰で支え続けていました。

実家の玄関には、山本さんが書いた記事が画びょうで止められていました。

父親の孝治さんは元新聞記者で、山本さんが取材に出かけるとき「ただ『頑張って』、そして『身の安全を。無事を祈る』と言うことが親として精一杯の言葉で、はなむけの言葉でした」と話していました。


9

母親の和子さんによりますと山本さんは小さいころから本をよく読んでいて、とくに動物の言葉を話せる主人公が世界中を旅して動物を助ける、イギリス人作家ヒュー・ロフティングの作品『ドリトル先生』のシリーズが大好きだったそうです。

「世界に関心を持ったのは本がきっかけだったかもしれない」と話していました。

日本の人たちに伝えたかった思い

山本さんは番組に出演する前に「みんなやむをえず戦っている。一人一人に、地球上で生きる同年代の人のことについて、思いをめぐらせて欲しい」と訴えていました。

また紛争地で暮らす“普通の人々”が戦渦に巻き込まれる状況について、「伝えることによって戦争が早く終わるかもしれないし、拡大するのを防ぐかもしれない」と語っていました。

“最後の映像”にも戦火に暮らす普通の人々が


山本さんが最後に撮影した映像にも、こだわりを持ち大切にしてきた思いがこめられていました。

赤ちゃん連れの人をみかけると、「かわいい」とおだやかな口調で言葉をかけていました。


10

ベランダから外の様子をうかがう家族の姿も撮影していました。

自由シリア軍が道路に車止めを設けるのを手伝う子どもたちなど、普通の人々の姿を追いかけていました。

佐藤さんは「力のない子どもや自分と同じ女性、過酷な状況で生きている人の声を伝えたいという強い信念を持っていた。彼女にはまだまだジャーナリストとしての未来があり、残念だっただろう、悔しかっただろうと思います」と話していました。

 
【ブログ後記】

この『花のたより心のたより』では、山本美香さんが亡くなられた当日から、様々なメディアの記事を参考にしたり、そのまま掲載してお知らせしてきました。

 

私自身も、若いころに報道のカメラマンをしていた時期がありましたが、人の死を数多く目にして、身体の故障と心の大きな変化とともにこの仕事から離れていった経緯があります。

 

山本さんを知ったのは、今から3年ほど前のテレビでした。

中東の都市で取材をしている姿を映像で見たのですが、彼女は自然体で明るく、素直で気負いがありませんでした。

 

戦場という特殊な現場において、精神を平常に保つことは、日本という平和で安全な場所で生まれ育った一般の人々には無理なほど過酷な現実が次々に襲いかかります。


それが日常であり、そして、そこに暮らす人々の唯一の故郷の現実なのです。

 

そのような中で、人々の生活や子供たちの笑顔を撮り続ける山本さんが、男ばかりの世界で頑張る姿に驚きすら覚えました。

そして、想像を絶する死と隣り合わせの現場に居ながら、女性の視点から、伝えることの厳しさと悲しみ、そしてそこに住む人々への優しさを撮り続けていたことにあらためて感銘を受けました。

 

志半ばで命を散らしたことは、とても残念であったでしょう。

でも、彼女の想い、希望、魂は必ず受け継がれて行くことでしょう。

 

『現実を伝えることで、戦争が少しでも早く終わることを希望してます』と言う、山本さんの言葉が心に染みわたります。

 

お疲れ様、本当にお疲れ様でした。

安らかに眠ってください。

そして、別の世界では、もっと楽しい、子供たちの笑顔を、人々が心から笑っている姿を撮影してください。(合掌)


author:清衛門, category:心のたより, 19:29
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